期待の非木材資源「ケナフ」ってなんでしょう?
  
最近よく耳にするパルプ原料として注目されている「ケナフ」とは。 ECOへ


 

なぜ「ケナフ」なのか?
 ケナフの特長は、栽培範囲が広く短期間で多くの繊維を収穫できることです。キューバケナフは20日〜130日、タイケナフは160日〜180日で収穫が可能で、木材資源なら約20年かかるところを半年で紙資源として利用できます。
 また、ケナフは炭酸ガスを多量に吸収するため(木のセルロース1tに対してケナフは1.3t)二酸化炭素濃度の上昇による地球温暖化防止にも役立つという、まさに環境保全に最適な植物です。

  
紙資源としての「ケナフ」
 ケナフ繊維の形状は、靭皮部(表皮に近い部分)と木質部(芯に近い部分)では異なり、靭皮の繊維は針葉樹に似ていて、木質部の繊維は紅葉樹に近いものです。そのため靭皮のパルプは強度があり、風合いが良く、吸水性、給油性、濾水性、通気性に優れ、また音質効果が良いなどの特徴から、ファンシーペーパー、証券用紙、包装紙、濾紙(フィルター)、ティーバッグ、スピーカーコーン紙、また紙コップや紙製トレー、ナプキン、ティッシュペーパーなど幅広い用途で使用されています。


ケナフの花

  
「ケナフ」が注目される理由
 ケナフがパルプ現在として注目されたのは、ケナフが目的生産物として計画的に栽培でき、品質が木材パルプに比べて劣らないということからです。
 ケナフが利用されるきっかけを作ったのは米国です。米国農務省が1957年から81年の間、将来のパルプ原料として森林資源が減少することを予測し、代替資源を探索した結果、目的生産物として大量に栽培が可能であり、紙パルプの原料として木材に代わりうる品質である等の諸条件の中から、最終的に選択されたものがケナフだったのです。
 現在、木材パルプを補完する原料として、再生紙では対応しきれない用途などに広く使われるようになってきました。ケナフの紙は、他のものに比べ軽量であり、その風合いの良さとも相まってポスターやチラシ、環境報告書など、一般の印刷物にも幅広く利用されています。

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